多肉植物を楽しみたい。ぷっくりした葉が可愛く育てやすいハオルチア

ハオルチア

ハオルチアはススキノキ科ツルボラン亜科のアロエに近い小型の多肉植物で、葉に透明感があって柔らかな軟葉系ハオルチアと葉が硬い硬葉系ハオルチアに分けられます。

しかし以前は軟葉系ハオルチアも硬葉系ハオルチアも纏めてツルボラン亜科の下位の属に関しては全てハオルチア属でしたが、現在は「ハオルチア属」「ツリスタ属」「ハオルチオプシス属」の3つに分類されています。

軟葉系ハオルチア

軟葉系ハオルチアはススキノキ科ツルボラン亜科ハオルチア属です。オブツーサをはじめとする品種で、多くはいかにも多肉植物というようなぷっくりとした葉を持ち、葉の先端に「窓」と呼ばれる透明になった部分があります。

ハオルチア

軟葉系ハオルチアは粗皮類、厚皮類、薄皮類の3つに分類されます。

  • 粗皮類の特徴:表皮が厚くざらついていて窓があまりありません。
  • 厚皮類の特徴:表皮は厚いけれどつるっとしています。
  • 薄皮類の特徴:表皮が薄く透明感があり大きな窓を持っています。

硬葉系ハオルチアと呼ばれるもの

硬葉系ハオルチアと呼ばれる(呼ばれていた)ものは軟葉系ハオルチアより草丈が高く、葉が硬く放射状に立ち上がっていてシャープなものが多く、種類によっては葉の表面がゴツゴツした質感があります。

硬葉系ハオルチア

硬葉系ハオルチアと呼ばれるものは「ツリスタ属」「ハオルチオプシス属」のふたつに分けられます。

ツリスタ属とハオルチオプシス属について

このふたつの「属」は硬葉系ハオルチアの分離独立グループで、2013年にハオルチアから分離されてできました。しかし、ツリスタ属やハオルチオプシス属自体が知られていないこともあり、一般的には硬葉系ハオルチアとして販売されていることが多いです。

硬葉系ハオルチアと呼ばれていた種類は、現在はハオルチアに分類されていないということなので、育て方については軟葉系ハオルチアを対象にしたいと思います。

ハオルチアを育てる

ハオルチアは春(3月~6月頃)と秋(9月~11月頃)が生育期で、真夏と真冬は休眠期あるいは半休眠期です。

置き場所

直射日光は好みませんが光は必要です。

  • 1年中同じ場所で育てようと思ったら、直射日光を避けた屋外の明るい日陰に置くか、室内の窓際で管理します。
  • 移動させることができるなら、春や秋は屋外の日なたでも問題ありませんが、夏になると明るい日陰か室内の明るい窓際に置き、冬になって最低気温が5℃を下回るようになったら室内で管理してください。
春から寒くなるまでは屋外管理は可能ですが、直射日光に当てると葉焼けを起こしたり瑞々しさがなくなったりしますので、置く場所にはご注意ください。

水やり

  • 春と秋は生育期です。多湿になりすぎないように土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。
  • 気温が30℃を超える、あるいは10℃以下になるとハオルチアは休眠期になります。休眠期に水を与え過ぎると水を吸わないため根腐れを起こしてしまうので、水やりは殆ど必要ありません。暖かくなるまで断水するか、与えても月に一度程度にしましょう。生育期から休眠期への移行期は水やりの頻度を徐々に減らしていってください。

ただし、室内などで温度管理ができていて30℃以上や10℃以下にならないのであれば、休眠期にならないこともありますので、その際の水やりは生育期と同じような頻度で大丈夫です。

HANA
HANA

ぷっくりとした葉を見ると水を与えなくてはいけないような気がしますが、休眠期の水やりは殆ど必要ありません。

 

肥料

肥料は生育期の春と秋に緩効性化成肥料か液体肥料を与えます。

植え付けや植え替えを行う時は用土に元肥を混ぜてください。

休眠期に肥料は与えないでください。肥料やけを起こして枯れる原因になります。

植え替え

ハオルチアは1~2年に一度植え替えをしましょう。適期は春なら4月頃、秋なら9月下旬頃で、生育期に入った早めの時期に行います。

もし購入した時が適期でないけれど、ビニールポットに入っているなどの理由で植え替えをしたいのであれば、根を崩さずに用土を追加する鉢増しをするようにしてください。

  1. 植え替えをする数日前から水やりを控えて土を乾燥させておきます。
  2. 鉢から株を抜きます。
  3. 株元の葉が枯れていたり、変色しているようなら消毒したピンセットやナイフで取り除きます。
  4. 新しい鉢に鉢底ネットや鉢底石、元肥を混ぜた用土を入れます。
  5. 株を置き、まわりに用土を入れて植えこみます。
  6. 水はすぐには与えず、水やりは2~3日後に行いましょう。
  7. 植え替えたあとは10日~2週間程度、通常より遮光した状態で管理してください。
土を入れる時のポイント
鉢内にまんべんなく土を入れるために、用土を入れたあと、割り箸などでつついて根のまわりにも用土が行きわたるようにしてください。

増やし方

ハオルチアは株分けや葉挿しで増やせます。適期は春なら4月頃、秋なら9月下旬頃なので、植え替える時に一緒に行うことができます。

株分け

株分けは親株に付いている子株を別の鉢に植えて育てる方法です。

  1. 株を鉢から抜き、枯れた葉や変色した葉を取り除きます。
  2. 消毒したナイフなどで、根を傷めないように子株を切り取ります。
  3. 根が長く伸びているようでしたら、植えやすい長さにカットします。
  4. 切り取った子株は1週間ほど植え付けず、そのまま乾かします。
  5. 鉢に鉢底ネット、鉢底石、元肥を混ぜた用土を入れます。
  6. 子株を置き、まわりに用土を入れて植えこみます。
  7. 水やりは植え替える時と同じで、植え付け後2~3日経ってからにしましょう。
  8. 10日~2週間程度は通常より遮光した状態で管理してください。

葉挿し

葉挿しはハオルチアの葉を土に挿す方法です。

  1. 株元にある大きくて元気な葉を消毒したピンセットやナイフで切り取ります。
  2. 葉の切り口を1週間ほど乾かします。
  3. 乾いた用土を用意し、等間隔になるように葉の切り口を土の中に少しだけ埋めます。
  4. 植え付けたあと、すぐの水やりは不要です。3~4日経ってから霧吹きで与えてください。

ハオルチアの花

ハオルチアは春ごろから花茎が伸びて花芽をつけて開花します。花を咲かせると株が弱ります。観賞しない場合は早めに摘み取りましょう。

ハオルチアの花

私が育てているハオルチアたちも毎年花を咲かせます。株のためには開花する前に摘み取るのが良いのはわかっているのですが、可愛いのでなかなか摘み取れず、2輪目が咲き始めたら摘み取っています。

ハオルチアは多肉植物の中でも人気があります。管理も難しくないので是非育ててみてください。

多肉植物 ハオルチア(NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO)
多肉植物 ハオルチア(NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO)

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