【アガベ】チタノタとオテロイの違いは?おすすめ人気3品種も紹介

アガベ・チタノタ

アガベの中でも不動の主役として君臨し続けているのがアガベ・チタノタ(Agave titanota)です。

  • 分類:キジカクシ科リュウゼツラン属
  • 学名:Agave titanota(アガベ・チタノタ)
  • 自生地:メキシコのオアハカ州などの岩層地帯

チタノタは鋭く獰猛な棘(鋸歯:きょし)と、がっしりとした肉厚の葉が織りなす荒々しい造形美が魅力ではないでしょうか。

葉の縁に現れる強烈な鋸歯は成長とともに肉厚で硬くなり、白や黒、あるいは黄色がかった独特のグラデーションを放つようになります。また、葉の先端にあるもっとも長く太い棘はトップスパイン(Top Spine)と呼ばれ、全体の印象を大きく左右する重要なパーツです。

HANA
HANA

私もいくつかのアガベ・チタノタを育てていますが、鉢を移動させる時にトップスパインを折ってしまったことがあり、すごく落ち込んだことがあります。本当に棘は大切です。

葉そのものも肉厚で、水分をたっぷりと蓄えることができ、幅広く短い葉(短葉・広葉)が密に重なり合ってロゼットと呼ばれる放射状の配列を形成します。

アガベ・チタノタ

チタノタかオテロイか?

チタノタの紹介をしていますが、園芸市場を理解する上で、チタノタとアガベ・オテロイ(Agave oteroi)との関係を知っておくことは大切です。

長年、園芸市場で「チタノタ」や「FO-076」として流通していたものの多くは、植物学的にはチタノタではなく別の品種ではないかと言われていました。

チタノタにはRancho tambor(ランチョタンバー)とSierra Mixteca(シエラミクステカ)という分類があります。この分類名は採取した地名に由来しており、どちらもチタノタで統一されていました。

ところが2019年、これまでチタノタのバリエーションとされていたシエラミクステカのグループが「アガベ・オテロイ」として正式に記載されました。これによりチタノタとオテロイの2種に分類されることになったのです。

  • ランチョタンバー(Rancho tambor)=チタノタ
  • シエラミクステカ(Sierra Mixteca)=オテロイ

植物学的に見分けるなら、本来のチタノタ(純血チタノタ)は葉色が白粉を帯びたようにやや青白く、鋸歯が比較的おとなしめで一列に並んでいる上品なイメージを持つタイプです。

一方、現在ブームの中心となっているのは、旧名「チタノタ FO-076」などに代表されるオテロイに分類されるグループです。こちらは強烈でうねるような鋸歯を持ち、個体変異が激しくワイルドな姿に育つのが特徴です。

HANA
HANA

このように植物学的には区別されましたが、園芸の世界では今でもこれら一連のグループを総称してチタノタと呼ぶことが一般的です。

商品にオテロイと書かれていたら、おそらくそれは間違いなくオテロイです。しかしチタノタと書かれていたら純血のチタノタかもしれませんが、オテロイである可能性も十分にあるというのが現在のリアルな現状です。

アガベの育て方はこちらのページを参考にしてください。

アガベの特徴と管理方法|丈夫で初心者にもおすすめの多肉植物
アガベ(Agave)はアメリカやメキシコなどの乾燥した場所に自生する多肉植物の一種です。和名はリュウゼツラン(竜舌蘭)といい、生命力が強く、乾燥地帯で生育することから水分を蓄える能力も高いため、初心者向きの植物です。品種も多くあります。

オテロイとチタノタ、おすすめ品種

白鯨

チタノタの代名詞とも言える王道の品種が白鯨です。分類はオテロイです。

白鯨の特徴

鋸歯が幅広で太く、成長するにつれて真っ白、または白に近いベージュ色になります。この白く太い強棘が葉の緑色と合わさって強烈なコントラストを生み出します。

また棘が単に大きいだけでなく、ワイルドにうねったり、隣り合う棘とつながって一列の白い壁のようになったりする連棘も白鯨の大きな魅力です。

株姿は葉が短くて全体がキュッと詰まり、丸くボールのように巻き込むことで重厚感のあるフォルムに仕上がります。特に中心部のトップスピンが長く強調される個体は人気があります。

初心者の人でも枯らすことなく育てやすいので、お勧めの品種です。

チタノタ・白鯨

アガベ・チタノタ No.1

日本のチタノタブームの原点ともいえるのがチタノタNo.1です。名前にチタノタとついていますが、分類ではオテロイになります。

アガベ・チタノタNo.1の特徴

これは現代の様々なネームド株が登場する以前から日本で愛されてきた品種で、国内では「農大1号」という別名でも広く知られています。

農大は東京農業大学のことで、1970年前後に東京農大の近藤典生教授がメキシコで見つけ、導入したとの記載があるようです。

葉幅が広く、短く、そして厚みがあるいわゆるダルマ葉の個体が多く、株全体がギュッと詰まった、コンパクトで力強いロゼットを形成します。

白鯨と同じように強烈な鋸歯がうねりながら展開し、茶褐色や黒褐色の棘が重厚さを感じさせてくれます。

チタノタNo.1

チタノタ・ブルー

チタノタ・ブルーは、オテロイではなく純血のチタノタです。

チタノタ・ブルーの特徴

名前の通り青みがかった美しいブルーグレーの肉厚な葉と、幅広でぎゅっと締まった葉並びと、縁に並ぶ鋭い黒褐色や灰白色の大きな鋸歯とのコントラストが、力強くワイルドな株姿を作り出します。

オテロイに分類されている白鯨やチタノタNo.1のような荒々しいうねりや極太の連棘とは異なり、繊細でシャープな鋸歯が一列に並び、葉は比較的スマートで、ワイルドというよりは端正な美しさを楽しむアガベです。棘の色は白や明るいベージュ系が多く、青い葉とのコントラストが綺麗です。

白鯨やチタノタNo.1と同様に育てやすいため、アガベ育成の入門用としても人気のある品種です。

この他にもおすすめの品種として、ブラックアンドブルー(B&B)、シーザー(Caesar)、レッドキャットウィーズル(赤猫)などもお勧めです。

私個人的にはオテロイに分類されてるチタノタが荒々しくて好きなのですが、でもチタノタに分類されているチタノタも欲しい…というように育てると、あれもこれもと欲しくなるのが、アガベの魅力であり、チタノタ、オテロイの魅力なのかもしれません。

多肉植物 アガベ(NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO)
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